やちむんを作る工程で、窯に詰めて焼くことを「焼成(しょうせい)」といい、素焼きの場合や仕上げに焼く場合、また焼く方法などいろいろあります。が、大きく二つに分けてご紹介します。

◆酸化焼成(さんかしょうせい)

「完全燃焼」と言われる状態で焼くこと。
簡単に言うと、酸素が十分にある状態で焼くこと。

◆還元焼成(かんげんしょうせい)

「不完全燃焼」と言われる状態。
簡単に言うと、酸素が足りない状態で焼くこと。

焼成の工程は、初めから最後まで酸化あるいは還元で焼成するのではありません。
実際は途中で酸素の量を調整することで、火加減や温度に気を配り、酸化状態から還元状態へ変化させるなどして焼き上げます。

また、たとえ同じ陶土や釉薬でも、酸化焼成か還元焼成なのかで、焼き上がる色が変わり、窯の中での位置(やちむんを置く位置)によっても温度の違いがあり、同じように焼き上がるとは限りません。