やちむんとは

沖縄の方言で「焼物」を意味します。
近年ではお土産店でも、この「やちむん」という言葉を目にしますので、観光で沖縄に来られた方であれば、焼物の事とわかるのではないでしょうか。

沖縄の風土にも似たダイナミックな絵柄が描かれ、ちょっと 厚手で扱い易い陶器です。

それでは、このやちむんはどの様な技法により装飾されているのか、みていきましょう。

装飾の技法

装飾の技法に関しては多々あり、そのいくつかを紹介致します。

・線彫り

「せんぼり」と読みます。
読んだ字のごとく、線で彫っていく事なのですが、例えばお皿の形に成形した粘土に、化粧泥を施し、その後ペン状の道具を使い模様を彫っていく技法です。

金城秀義氏による線彫り
提供:金城陶器 秀陶房

・染付け

「そめつけ」と読みます。
例えばお皿の形に成形した粘土に、釉薬(ゆうやく)を筆に取り、絵を描く事を言います。

金城秀義 線彫りの技法を用いた壺

金城秀義氏線彫りの技法を用いた壺
提供:金城陶器 秀陶房

金城秀義氏による染付け
提供:金城陶器 秀陶房

染付け
提供:工房sen

・盛り付け

「もりつけ」と読みます。
壺などの形に粘土を成形した後、粘土を貼りつけ模様を付けていく技法の事。立体感のある陶器で非常に人気があります。

金城秀義 盛り付けの技法を用いた壺

金城秀義氏盛り付けの技法を用いた壺
提供:金城陶器 秀陶房

・いっちん

イッチン(繊維の袋に口金具を付けたもの)に、化粧泥、泥漿、釉薬などを入れ紋様を描いていく技法。沖縄だけでなく日本各地の陶芸で使われている技法である。

陶芸工房 かみや のいっちんまかい
提供: 陶芸工房 かみや

陶芸工房 かみや のいっちんフリーカップ
提供: 陶芸工房 かみや

いかがでしたでしょうか。
この他にも多くの工程を経て、やちむんは出来上がります。
また作家さん、窯の温度など様々な条件により出来上がってきたやちむんの顔も様々なのです。

続いて「やちむんの技法 その2」を学ぶ場合は下のリンクよりどうぞ!

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